湊で一番末っ子だった『ぽん太』も
今では序列も少し上がって下から三番目くらいに成った
ここに置かれた当初は見る物目に入るもの全てに怯え見ていて心苦しかった
馴染みの漁師と町の人々の気遣いと先猫達の教えに従い今では随分と逞しく
そして賢く振る舞う様は安堵感というよりも何処と無く嬉しさを感じる
目付きが悪そうな俗に言うところの「ジト目」は生まれつき
明るいのが苦手でどうしても塞ぎがちに成るのはこの子の個性なのだ
この湊では以前『ごんた』と云う暴れん坊が巾を利かせていたのだけど
ブイブイ言わせる若猫には堪らんとここを出て今では観光ホテルの賄いさん達のアイドルと化した
その切っ掛けの イケメン茶寅は猫には強く人にはめっぽう甘える不思議な奴なんだ
ぱっと見 この姿はアシカかアザラシか?
肩で風切る生き様も暫〜〜くは良かろうが
それと同時に猫達からの信頼を育んでくれればと思う
その観光ホテル界隈の長毛美猫さん
漸く顔を覚えてくれたのか少しづつ警戒レーダー網を解いてくれはじめた
結構チャッカリさんの「ハマグチ」君はそのレーダすら故障中らしく転寝である
ジュニア母さんのお子達も随分と逞しく成り上手に生きている
グルリと周りながらまたスタート地点へと戻れば気の強いサビ猫さんが何やら怪訝そう
少しづつ陽も傾きはじめ猫達の影がポツリポツリと増えはじめてた
そろそろ気温も下がりはじめてシンとした空気が流れはじめる中にいつもの子
丸々としただるまさんの姿は見るに越冬準備万端ニャ〜〜〜
さぁ ウミネコ達の夜がはじまる
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by kagetaroPhotolife
| 2014-11-16 02:37
| 遠くの猫